2020.07.10

久保建英は不調でも変幻自在。
ゴール&最高評価で「まさに主役だ」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 久保はドリブルのスピードをコントロールし、多くのプレーの選択肢を持つ。単純な速さにこだわっていない。食いついてきたら入れ替わり、ボールをずらしてコースを開け、パスもシュートもできる。プレーが変幻なのだ。

 その後も、久保は右サイドからトップ下の位置を動き回る。インサイドに入って、短いパス交換でプレーの渦を起こすと、それが味方のシュートにつながっている。

 29分には、右45度からGKの逆を突くように、ニア上を狙って枠に飛ばした。37分には右サイドで2人に行く手を遮られながら、ゆっくりボールを動かし、コースを作り、2人の間からマイナスパスを出し、サルバ・セビージャの決定的シュートをアシストした。ゴールは決まらなかったが、攻撃を引っ張った。

 そして39分、右サイドのアレハンドロ・ポゾからのクロスを、クチョが頭で叩き込む。久保が右からトップ下の位置で相手に混乱を与えることで、右サイドのポゾは完全に空いていた。

「タケ・クボは(最近の)毎試合のプレーの数々で、『今後10年間、世界サッカーで将来が約束された選手である』という気配を漂わせている。エリア内に入り込む個人技はすばらしい。まさに主役だ」