大迫勇也が残留へ力を振り絞る。プレーオフの対戦相手は1部初挑戦 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 無観客で行なわれたブレーメン対ケルン戦では、スタジアムに併設されたファンショップ前に、およそ50人のサポーターが集結したという。携帯電話やラジオ、インターネットで試合の情報を集め、それに合わせて声援を送った。試合後にはパトカーが現れ「距離を保って!」と警告したが、自動降格を免れた喜びを前に、聞く耳を持つ者はいなかった。

 ブレーメン情報でおなじみのウェブサイト『ダイヒシュトゥーベ』は「たいした人数じゃないんだから、問題にするほどじゃないでしょう」とサポーターを擁護した。17位にいた時間が長く、もはや諦めの境地にいたブレーメンファンたちにとっては、喜びもひとしおだろう。

 試合は6-1でブレーメンの完勝だった。先制点と5点目は大迫勇也が決めた。

 先制点は22分。ペナルティエリア近くからマキシミリアン・エッゲシュタインが強烈なシュートを放つと、これが大迫の足もとに入る。大迫は慌てず、右足でサイドネットに突き刺した。5点目は58分だった。テオドル・ゲブレセラシエの右クロスを、中央に走り込んだ大迫が右足ダイレクトで叩き込んだ。

『ダイヒシュトゥーベ』は採点で、大迫に単独トップの1をつけ(最高点1、最低点)、「最初にふたつのシュートをミスしたが、重要な先制点を決めた。存在感がありつつ遊び心のあるプレーを見せた。5点目は(遊び心なく)確実に決めた」と、なぜかミスに言及しながら称えた。

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