ブラジル大混乱で本田圭佑は大丈夫か。再開→中止→また開催の裏事情 (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ボタフォゴのパウロ・アウトゥオリ監督もこうコメントした。

「私は人殺しにはなりたくない。選手の健康を脅かすとわかっているのに、毎日多くの人が亡くなっているのに、試合再開などあまりにも非現実的だ」

 リオデジャネイロ州サッカー連盟は、「フルミネンセとボタフォゴの参加、不参加は自由である」としたが、二大チームが抜けてリーグを続けられるわけはない。結局、バングー対フラメンゴ以外の週末の試合は中止となったが、その後、再々開の日は6月26日に決まった。たった1週間で何が変わるというのか。

 フルミネンセとボタフォゴはそれには決して従わないだろう。ボタフォゴの元会長で、チームで一番力を持つカルロス・アウグスト・モンテネグロ相談役はこの決定に呆れ「リオデジャネイロ州リーグを脱退し、サンパウロ州リーグに入ろうかと本気で考えている」と発言した。

 それにしても、フラメンゴはなぜこれほど試合再開にこだわったのか。彼らがプレーすべき州リーグの試合はあと6試合である。それほど焦らなくても8月の半ばまでには消化できるはずだ。ここにはまた別な思惑がある。

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