2020.06.24

久保建英が首位レアルに挑む。
勝機をつかむためにどこを突くべき?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Quality Sport Images/Getty Images

 その何気ない采配とコメントに、レアル・マドリードの強さの秘密は隠されている。

 ジダンはリーダーとしての懐が広い。選手に対しての好き嫌いはあるはずだが、所属選手である限り、平等に扱える。お気に入りの選手を作らないし、気に入らない選手を干すこともない。

「スペイン語を覚えず、やる気も見えないガレス・ベイルに価値はない」

 現地記者の間でも評判が最悪に近いベイルでさえ、プレー機会が与えられているのだ。

 慧眼と平等。その両輪のおかげで、ジダンは豊富な戦力を余すところなく使うことができている。

 たとえばヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエスという2人のブラジル人アタッカーは切磋琢磨し、それぞれが成長を遂げつつある。マスコミの評価が低かったフェデリコ・バルベルデも、今やポリバレントな能力をいかんなく発揮させている。一時は否定的な論調に晒されていたティボー・クルトワも、今や守護神として欠かせない存在だ。

「ジダンは選手に信頼を与えてくれる」と、カリム・ベンゼマは言う。