全員正念場。香川真司、岡崎慎司、
柴崎岳、リーガ2部怒涛の終盤戦

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by MarcaMedia/AFLO

 再開後、まだゴールはない岡崎だが、戦力として欠かせない。マークを外し、ボールを呼び込む技術は、世界トップレベル。直近の第34節、アルバセテ戦も、その一端を見せた。2-0とリードされる状況で、エリア内で相手の背後を取って右からのクロスボールを呼び込み、胸でコントロールし、抜け出したところを引っ張られてPKを勝ち取っている。残り10分、千金に値するプレーだった。

 これで1点を返したあと、アディショナルタイムにジョルディ・ムブラの右サイドの突破からラファ・ミルのゴールで同点にした。

 昇格に向けては、この試合で同点弾を生み出したミル、ムブラの2人の新鋭が伏兵になるか。23歳のミルはバレンシア下部組織出身の大型ストライカーで、ノッティンガム・フォレストから移籍し、すでに6得点。21歳のムブラはバルサ下部組織出身のエリートで、センスは際立つ。

 もちろん、チーム最多8得点の岡崎が昇格のキーマンであることは変わらない。

 柴崎が中盤に陣取るデポルは、フェルナンド・バスケス監督就任以来、連戦連勝で一時は最下位から中位まで順位を上げた。しかし中断前から調子を落とし、2分け2敗で中断へ。再開後もスポルティング・ヒホン、オビエド、ラージョ・バジェカーノに3引き分けで、勝ち点を積み上げることができない。

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