鎌田大地、メッシ級の技術力で覚醒中。フランクフルト指揮官も大絶賛 (4ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Reuters/AFLO

 もしかしたら観客がいないことで、相手との駆け引きの間合いが変わり、1対1の激しさが減っていることで、鎌田がより落ち着いてプレーできているという可能性もある。だが仮にそうだとしても、鎌田が視野の広さや技術で相手よりも一枚上手だからこそ、結果に結びついているのは確かだろう。

 無観客試合への違和感、寂しさを早くから口にしていたのは鎌田だった。

 フランクフルトは、コロナ禍による中断よりひと足早く、2月のウニオン・ベルリン戦で、ゴール裏のサポーターたちから応援をボイコットされている。サポーターは月曜日の試合開催に反対し、応援拒否の挙に出たのだ。

 フランクフルトのゴール裏以外の客席は埋まっているという不思議な状況での試合だったが、鎌田は「フワフワしていて(選手の)様子が違った」「ホームで勝てるのはファンの声援あってこそだとあらためて思った」と、実感を込めて話していた。

 中断明けのリーグ戦で"覚醒中"の鎌田は、満員になったスタジアムでのプレーを誰よりも渇望しているに違いない。

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