2020.06.17

無観客のスタジアムで現地取材。
イタリア人記者はロナウドに失望した

  • マルコ・パソット●文 text by Marco Pasotto
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 多くの細かい点も普段とは違っていた。選手たちはピッチに1チームずつ入らなければいけないし、試合前の握手もない。ゴール後のハグは禁止された(まあ、そんな状況にもならなかったが)。たとえレッドカードを出されても(ミラン前半17分、アンテ・レビッチが危険なプレーで一発退場となった)、審判に抗議をするのにもソーシャルディスタンスの1メートル50センチを守らなければいけない。試合自体のルールも変わり、途中交代が5人まで認められ、延長戦はなくなり、既定の90分が終われば即PK戦となる。

 ミランはトリノまで2台のバスに分乗し、選手はずっとバラバラだった。チームスタッフやコーチはピッチの外にいなければならなかった。ベンチに行く者はマスク着用が義務付けられ、チームメイトとも距離を置いて座らなければならなかった。

 我々メディアにも多くの制約があった。実際に試合を見ることができる記者は10人。記者室、ミックスゾーン、会見室はすべて閉鎖されていた。こうしたいつもと違う状況が、選手たちをまごつかせたこともあるだろう。