名勝負と名物料理がある幸せ。ユーロで目撃した「どんちゃん騒ぎ」 (7ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

 その10年後にダ・ルスで行なわれた2013-14シーズンのCL決勝は、スペイン勢同士の決勝となった。レアル・マドリード対アトレティコ・マドリード。1点リードされたレアル・マドリードが後半のアディショナルタイム、まさにラストワンプレーの段で、同点に追いつき、延長戦を制した一戦だ。

 しかし、ダ・ルスは、憎き(?)スペイン勢に舞台を提供しただけではなかった。舞台の真ん中に立っていたのはクリスティアーノ・ロナウド。試合のカギはポルトガル人が握っていた。

 リスボンとダ・ルス。まだ訪れたことがない人は、ぜひ。名物のイワシの塩焼きに舌鼓を打てば、南蛮貿易が盛んだった500年前の世界が蘇るかも。「ポルトガル人は日本を征服するために種子島に渡ったわけではない。鉄砲という文化を伝えることが目的だったんだ」とは、現地で親しくなったある大学教授の言葉である。

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