田中亜土夢が語るフィンランド現地情報「サウナのことも伝えたい」 (3ページ目)

  • 了戒美子●photo by Ryokai Yoshiko

そもそも今回の移籍には、「自分自身を取り戻す」意味合いもあった。

 田中は高校3年だった2005年にアルビレックス新潟の特別指定選手になると、14年まで、新潟の看板選手として戦った。「このままアルビレックス一筋で」と思うこともあったというが、時とともに、サッカーを武器に広い世界を見たいと思うようになる。ただ、新潟育ちの田中は、国内のライバルチームに移籍して対戦することを、この時は好まなかった。

 自然と視線は海外に向かった。2013年末、ポーランドのグダニスクやドイツ2部のコットブスへの移籍話が持ち上がる。コットブスでは練習に参加し、手応えもあったが、チーム事情もあって加入には至らなかった。このシーズン、コットブスは最下位となり3部に降格。現在は4部にで戦っている。田中は「俺を取っておけば落ちなかったのに」と笑った。

 そして2014年末、フィンランドのヘルシンキへの移籍が決まった。田中は迷わず、フィンランドに飛んだ。チームがチャンピオンズリーグ(CL)予備予選に出ることにも魅力を感じた。

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