ネイマールは6億円寄付。コロナ禍に
ブラジルのスターが立ち上がる!

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 カフー、ライー、マウロ・シウバ、エジミウソンといったブラジルのスター選手たち、そしてフォルミガ、シシー、クリスティアーニら女子サッカーの選手も救済活動を行なっている。彼らは自分たちのユニホームやシューズをネット上でオークションにかけ、その売り上げで病気の子供や老人を助けようとしている。

 ブラジルには「Cesta Basica(基本のバスケット)」というものがあり、1リットルの油、5キロの米、5キロの豆、1キロの砂糖、1キロの小麦粉などが入っている、日常生活の必需品セットだ。この「Cesta Basica」はひとつが20ドル(約2200円)するが、多くの選手がこれを買い上げて、貧しい人に寄付している。デニウソンはこの箱を500個買い、寄付した。ブラジルの東北部では、無名な選手たちもこの箱を買い上げ、貧しい人々に配っている。

 コロナウイルスがブラジルにもたらした危機はあまりにも大きく、これらの活動だけでは十分ではない。もっと多くの選手たちが組織だって、立ち上がるべきだろう。今こそ、真のチャンピオンであることを見せるべき時である。

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