ネイマールは6億円寄付。コロナ禍にブラジルのスターが立ち上がる! (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 サッカー界でコロナで亡くなったのは、地方リーグのクラブ会長1人と監督1人だけだ。そんなこともあり、多くのチームは6月の第1週には練習を再開したいと考えている。ビッグクラブで再開に賛成なのはフラメンゴ、サンパウロ、クルゼイロだ。

 一方、6月はあまりにも早すぎると考えるチームもある。その筆頭が本田圭佑の所属するボタフォゴだ。ボタフォゴの会長は、毎日のようにメディアに対して、練習再開は急すぎると訴えている。そう考えるのはボタフォゴだけではない。サントス、コリンチャンス、アトレチコ・パラナエンセも同じ意見だ。

 ブラジルでは現在、6つのスタジアムが感染者を収容している。サンパウロの2つのスタジアムとリオデジャネイロの2つのスタジアム、あとの2つはブラジル北部だ。かつてゴールネットが揺れ、選手たちが抱き合って喜んでいた場所には今、ベッド、人工呼吸器、救急車が置かれている。
 
 こんな状況下で、人々はサッカーへのサウダージ(郷愁)を禁じえない。そこでテレビ局は、名勝負と呼び名の高い過去の試合の再放送を始めた。W杯の決勝、ロナウドやロマーリオのすばらしいゴール特集......。

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