柴崎岳は「あらゆるスタイルに適応できる」。1部復帰に必要なことは? (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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 当初は適応に苦しんでいた様子だが、4月に入って出場時間を増やし始める。5月には完全に先発を勝ち取り、6月の昇格プレーオフでは切り札的存在になっていた。チームは1部昇格を逃したが、プレーオフ決勝で対戦し、1部に昇格したヘタフェに"個人昇格"した。

 2017-18シーズン、柴崎は1部を舞台に快調なスタートを切っている。開幕以来、4試合連続先発出場。第4節では強豪バルセロナを相手にゴールを決めた。しかしこの試合で左足中足骨を骨折し、戦線離脱を余儀なくされてしまった。年末には復帰したものの、ポジションはなくなっていた。

 柴崎はトップ下の位置で、相手に最大限の打撃を与えることができる。その天才性は、ゴールに近づけば近づくほどに増す。しかし、そのためには4-2-3-1のようなシステムでなければならない。

 ホセ・ボルダラス監督のヘタフェは、柴崎不在の間に4-4-2を採用し、それがはまっていた。

 柴崎はボランチもできるが、ボルダラス・ヘタフェはそこにファイタータイプの選手を要求し、構想から外れた。2トップはストライカーの"聖地"。サイドハーフには走力を含めたプレーインテンシティが重視され、柴崎は適応しなかった。必然的に構想外になったのである。

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