久保建英はレンタル延長か。
来季のレアルは「フランス化」が濃厚だ

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

 マジョルカでプレーする久保建英の去就については、ウーデゴールが抜けた後釜としてレアル・ソシエダ、もしくはベティスへのレンタルが濃厚というほか、パリ・サンジェルマン移籍との報道が出ているが、その信ぴょう性は疑わしい。

 なぜならレアル寄りのスポーツ紙である『マルカ』や『アス』は、FWヴィニシウス、ミリトン、ロドリゴのブラジル人選手で占められるEU圏外枠の問題により、来季もレンタル移籍の可能性が高いと伝えるだけで、具体的なチーム名を出していないからだ。

 マジョルカの地元メディアからは、現在18位と降格圏内で苦しむマジョルカがプリメーラに残留した場合、もう1年マジョルカ島で過ごすのがベストという意見が出ている。理由は、久保がチームにうまくフィットしてきた点や、サポーターのハートをしっかりと掴んでいることなどだ。

 実際、久保はリーガ中断直前、地元メディアにアンテ・ブディミール、クチョ・エルナンデスとともに頭文字を取って「BCK」と名付けられ、「攻撃のトリデンテ(三つ又の矛)」としてマジョルカの攻撃をリードする選手のひとりとして高く評価されている。

 レアルの獲得候補に挙がる選手のうち、ハーランドを除く全員がジダンと同じフランス人だ。そのため来季は現在所属するベンゼマ、ヴァラン、メンディ、アザール、GKティボー・クルトワを含め、フランス語圏選手の勢力がさらに強まることになりそうだ。

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