ブンデスリーガ再開に賛否あるなか、
視聴者数は倍増していた

  • 鈴木達朗●文 text by Suzuki Tatsuro
  • photo by Getty Images

 日曜18時開催のウニオン・ベルリン戦を終えたバイエルンのトーマス・ミュラーは、「無観客試合は、19時にナイターの照明のなか行なわれる典型的なシニアリーグ(アマチュアのシニア層の試合)の雰囲気に少し似ていた。ウニオン・ベルリンのスタジアム独特の熱い雰囲気がなかったことは、アウェーの僕らにとっては少し有利に働いたとは思う」と試合後に振り返った。

 新型コロナウイルス感染防止対策のため、入場行進がなくなったことやゴールパフォーマンスなどに慣れる必要があるものの、健康面での不安は感じなかったという。むしろ、ようやくサッカーができる喜びのほうが大きかったようだ。

「8月の開幕戦のように少しドキドキしていたよ。ようやく試合ができるんだから。でも、何かしらうまくいかないのではないか、という不安はなかった。自分たちが何をすべきか、どんな環境で試合をするのかもわかっていたからね」(ミュラー)

 また、宿敵シャルケとのルールダービーに4-0と快勝したドルトムントのマッツ・フンメルスは、センターバックの選手としてメリットがあることも明かした。

「無観客試合では、普段よりも多くコーチングで指示を伝えることができる。8万人の観客の声援のなかでは、攻撃陣まで声が届かなくて、指示ができないからね」

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