2020.05.19

城彰二がスペインで残した大事な足跡。
監督&仲間も実力を賞賛していた

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

シーズンの得点はこれだけに終わったが、リーグ後半戦は、レギュラーと言える活躍だった。

「城はゴールゲッターとしての生来的な才能を持っている」

 当時の監督であるグレゴリオ・マンサーノは、そう証言していた。それは絶賛に近かった。スペインではストライカーは育てるのではなく、「生まれるもの」という考え方があるが、そのセンスに恵まれていることを認めたのだ。

「城は、自らがゴールするだけではない。ポストプレーに優れ、ゴールに背を向けたプレーにも長ける。巧みにボールを受け、体を使ってボールをキープし、起点となって、味方に好機をお膳立てできる。決してエゴイストではない。守備もできる選手で、チームに必要とされる選手だ」

 当時のチームメイトで、バルセロナでもプレーしたこともあったMFエウセビオにも、城は「テクニックの高いチームプレーヤー」と、協調性を賞賛されている。1年目としては及第点。レアル・マドリード戦、バルセロナ戦にもスタメンで出場した。当時、24歳だった城は旬を迎えるはずだったのだ。