ブンデス再開へ現地のリアルな声。メディアもファンも「素直に喜べない」 (3ページ目)

  • 龍フェルケル●文、撮影 text&photo by Ryu Voelkel

 他のメディア関係者は今回の決定をどのように感じているのだろうか。

 知人でベルリン在住の英国人ライター、ムサ・オクォンガさんは、ブンデスリーガがシーズンの一時中断を異例のスピードで決めたことに驚かされたという。オクォンガさんはロックダウンで自宅待機中、スポーツ専門チャンネルESPNとの契約が打ち切られる憂き目に遭っている。以降、政治コラムの執筆が主な仕事になった。オクォンガさんはブンデスリーガの再開についてこう語った。

「再開のニュースを聞いたときは、正直、吐き気をもよおしたよ。自分の中にはプラスとマイナスの相反する気持ちがある。ネガティブな感情としては、DFL(ドイツ・フットボール・リーグ)が選手たちの安全に対して無関心なことが挙げられる。ウニオン・ベルリンのDF(ネヴェン・)スボティッチによれば、今回のリーグ再開に関して、DFLから選手たちへの相談はまったくなかったという。確かに経済面を考えれば、リーグを再開することは、百歩譲って仕方がない。しかし、5月16日の再開とはさすがに早すぎるよ」

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