2020.05.14

ラガーマンのようなサッカー選手。
アダマ・トラオレは移籍市場の注目株

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

 縦へ出るスピードは強烈、フェイントなしでもぶっちぎれる。もともとバルサのカンテラーノだけにテクニックも素晴らしい。右サイドはトラオレの独壇場で、マンチェスター・シティもリバプールも止められない。古巣のバルセロナやシティへの移籍の噂も出ている移籍市場注目のアタッカーに成長した。

<異色のパワープレーヤー>

 体格がサッカー離れしている選手といえば、Jリーグでも活躍したフッキ(ブラジル)が思い浮かぶ。突破力と当たられてもびくともしない強さは、トラオレとよく似ていた。さらに、フッキには強烈なシュート力があった。サッカーネームのフッキ(Hulk)は、子どもの時に好きだったアニメの「超人ハルク」からつけられたというが、大人になったら本人がハルクのような体格になっていた。

 パワーではディディエ・ドログバ(コートジボワール)も強烈だった。ハイクロスにはGKと競ってヘディングで勝つことも珍しくなく、走力とジャンプ力、パワフルなシュートでチェルシーのエースストライカーとして大活躍した。

 ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン)、マリオ・バロテッリ(イタリア)も規格外のパワーを発揮したが、古い選手だとハンス・ペーター・ブリーゲル(西ドイツ・当時)が変わり種という点でトラオレに近いかもしれない。