東京五輪世代の「背番号10番」。スペインの新鋭は筋骨隆々ファンタジスタ (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

「必ず、世界に出る選手だ。身体的に強いだけでなく、ピッチの中で生きる賢さを持っている」

 レアル・ソシエダで20年以上、育成部長、強化部長、セカンドチーム監督、戦略担当などを務めたミケル・エチャリは、オジャルサバルが18歳でトップデビューを飾る前から太鼓判を押すほどだった。

 リーガ・エスパニョーラで、オジャルサバルは2017-18シーズンが12得点、2018-19シーズンが13得点、そして今シーズンは11試合を残してすでに8得点と、着実にゴール数を増やしてきた。スペイン国王杯ではレアル・マドリードを打ち負かし、決勝に進出する躍進に貢献。大きく羽ばたく直前だ。
 
 東京五輪には参加しないが、ポルトガル代表ジョアン・フェリックス(20歳、アトレティコ・マドリード)は、現代版の「背番号10」の典型と言える。密集地帯でも、平然と優雅なボールプレーを見せる。単純にコントロール&キックに優れ、相手の裏をかくアイデアも豊富。そのうえで、昨シーズンは10代にしてポルトガルリーグで15得点を記録するなど、仕留める力がある。

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