2020.05.07

ビッグセーブ連発のなぜ。アトレティコの
オブラクが世界最高GKの理由

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

 ポジショニングやシュートの瞬間に両足に均等に体重をかけているなど、GKの基本を丁寧に実行している印象はある。また、シュートストップの動作に全く無駄がない。フワッと動いて止めていて、動きのロスが少ない。足の運び方やシュート直前のプレジャンプ(小さく跳んで備える)が的確なのだろう。ただ、これもトップクラスのGKとして特筆すべきかどうかはわからない。

 とりたてて特殊なところのないオブラクなのだが、腕の強さがあり、使い方がうまい。ぎりぎりに腕を伸ばしてシュートを止めるときに、ボールの勢いに負けることがない。腕力というより、ボールに腕を当てにいっているので、勢いに負けないのだろう。セーブする前のオブラクは腕をやや体の後方に引いていて、そこから腕を出してボールに当てることでパワーを得ている。

 ハイクロスの処理も安定していて、クロスやシュートをはじくときに確実にゴールへの角度のない場所へボールを送っている。正面にポロリとやることが非常に少ない。無理な体勢でもボールを「コントロール」する能力が優れている。

<チームとGKの相性>

 欠点のないオブラクは、実は足下もかなりうまい。エデルソンほどではないかもしれないが足技も持っている。ただ、アトレティコではマンチェスター・シティほどそれが要求されていない。