東京五輪出場国のバランサー、
守備的MFたち。フランスの17歳に熱視線

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by PRESSE SPORTS/AFLO

 ケシエとミランでコンビを組むアルジェリア代表イスマエル・べナセル(22歳)も、フィジカル、テクニックレベルが非常に高い。しかし自尊心の強さなのか、感情を制御できない場面が少なくない。単純に拙いファウルが多く、短所を改善できるかどうかがカギとなる。

 南米の"ボランチ大国"と言えるブラジルでは、ブルーノ・ギマラエス(22歳、リヨン)が、大器の予感を漂わせている。ブラジル人選手らしく適応力に優れ、今年1月末にリヨンに入団すると、すぐにポジションをつかみ、ポテンシャルの高さを示している。大柄だが、ターンで相手をかわすなど、猪突猛進型ではない。キープ力も抜群で、同時に相手ボールを取り切り、ピッチの真ん中でリーダーシップを発揮できる選手だ。

 そして日本U-23代表では、田中碧(21歳、川崎フロンターレ)が、そのパスセンスで飛び抜けている。2019年シーズンはJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。川崎のパスサッカーの中で揉まれ、実戦を重ねることによって、違いを示しつつある。

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