ドログバが何度も起死回生のゴール。チェルシーCL初制覇の原動力だった (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

 もっとも、序盤戦はほとんどチームに貢献できなかった。自身の負傷や同じポジションを争うフェルナンド・トーレスの存在によって、ドログバにはグループステージ第4節まで出番が巡ってこなかった。

 しかし、レバークーゼンとの第5節に先発すると、ボックス内で浮き球を処理して見事なターンから先制点。続く最終節のバレンシア戦は決勝トーナメント進出をかけた重要な一戦となり、そこでもドログバは2得点1アシストと3-0の快勝の原動力となった。

 ナポリとのラウンド16は第1戦で1-3のリードを許したものの、ホームでの第2戦でまたしてもドログバがチームの窮地を救った。前半に豪快なダイビングヘッドで先制点を奪うと、スコアは3-1となり延長戦へ。そして105分にドログバが右サイドからグラウンダーのクロスを通し、ブラニスラフ・イバノビッチの決勝点をお膳立てした。

 ケガによりベンフィカとの準々決勝にはほぼ出場しなかったが、バルセロナとの準決勝で先発に復帰すると、第1戦で試合唯一のゴールを挙げ、これが最後にモノを言った。第2戦ではペップ・グアルディオラ監督の率いる前季王者の反撃を受け2点を先行されながらも、後半アディショナルタイムにフェルナンド・トーレスのゴールで追いつき、トータルスコアで勝ち越し。ジョン・テリーの退場でひとり少なくなったあと、ドログバは守備にも奔走した。

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