2020.04.12

中井卓大の将来性に現地紙も高評価。
レアルの「工場」は男を育てる

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 ラ・ファブリカは、「一人前の男を育てる」と言われる。それだけ、厳しい環境なのだろう。たとえば、ラウルが活躍した陰で、ハビエル・ポルティージョ、トテ(ホルヘ・ロペス・マルコ)、ロベルト・ソルダード、アルベルト・ブエノ、ルイス・ガルシア、アルバロ・ネグレド、ロドリゴ・モレノなど、錚々たる有望なFWたちが道をふさがれ、移籍を余儀なくされた。しかし、彼らはほかのクラブでことごとくエース級の活躍を遂げているのだ。

「自分はラ・ファブリカで、最高の仲間たちと戦うことができた。トップに定着できなかったが、悔いはない。選ばれた者だけが残って、自分は残れなかった。それでも、ラ・ファブリカで過ごせたことには誇りに感じる。その自負は支えになっている」

 トップで活躍の場を与えられなかったが、マジョルカ、エスパニョールでゴールを量産し、スペイン代表にも選ばれたFWルイス・ガルシアはそう語っていた。高潔な精神は、ラ・ファブリカの本質だろう。事実、カスティージャまで踏ん張れたような選手は、引く手あまただ。