レアル「銀河系軍団」の瓦解──。会長の強権がもたらした冬の時代 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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 ジダンにとって、欧州3連覇でチームを離れることが最大の反抗だったのでは――。ペレスは非情なリーダーと言える。ただ、多くの優れたリーダーは非情であり、彼もその例に漏れないだけなのかもしれない。管理者としてリスクヘッジは当然だ。

 ともあれ、ジダンの辞任はペレスの権力の在りようを浮き彫りにした。

 ジダンが去ることを決断した時点で、ほとんどの有力監督が来季の契約を結んでいた。そこで、思い余ったペレス会長は禁じ手を打っている。スペイン代表を率いていたフレン・ロペテギと強引に交渉に入り、ロシアワールドカップ開幕2日前に契約を発表したのだ。その結果、指揮官を失ったスペイン代表は空中分解し、ベスト16で敗れ去った。

 当然、ペレスはスペイン中の批判を受けた。

 話の続きがある。ペレスは4カ月足らずで、成績不振のロペテギをあっさり解任。カスティージャの監督をしていたサンティアゴ・ソラーリを抜擢したが、同シーズン中に再び解任している。そしてジダンに再登板を乞うたのだ。

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