菅原由勢「お試し」のち5年契約。欧州で順応する秘訣を本人に聞く (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO


 今季AZに加入した菅原由勢は、頻繁に「AZの選手には"なにくそ精神"がある」と口にする。それは、AZはチームとしても個人としても向上する意欲が極めて強いからだ。バックグラウンドには、アヤックスと比べると自分たちはエリートではない、という思いがあるからだろう。

 アヤックス戦での菅原は、ほかの控え選手がウォーミングアップに向かっても身体をほとんど動かさず、試合に見入っている時間が長かった。それほど目の離せぬ緊迫した試合だったし、チームメイトを応援する気持ちも強かったのだろう。

 この日、アディショナルタイムにピッチに入るにとどまった菅原は「ずっと見ていました」と、サイドライン際から試合に見入っていたことを認めて、こう続けた。

「アップも大事ですが、こういった緊迫した試合で途中から出るとなったら、ひとつのミスが命取りになる。なので、『チームに入った時に自分がどうしなきゃいけないのか』というのを見ていました。アヤックスの攻撃や守備の特徴は、自分なりに分析できました」

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