コロナによる本田圭佑への影響。ブラジルの各クラブも経済的にピンチ (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ブラジル有数の名門、ミナスジェライス州のクルゼイロの会長は「壊滅的な状態」と述べている。「まるで収入がないのに、出費は普通にある。2、3カ月この状況が続けば、存続できるかどうかもわからない」

 オリーブオイルで有名な企業アゼイテ・ロイヤルはリオデジャネイロの4大クラブ(フラメンゴ、フルミネンセ、ボタフォゴ、バスコ・ダ・ガマ)のスポンサーを同時に降りた。経済状況に問題を抱えているボタフォゴとバスコ・ダ・ガマにとっては大打撃だ。

 本田圭佑が所属するボタフォゴの台所事情は以前から厳しかった。本田を獲得した理由のひとつも、ブラジルなり日本のなりの新規スポンサーを誘致することにあった。所属する選手たちの給料も滞りがちだし、以前、在籍していた選手からは給料未払いで訴えられ、裁判沙汰になっている。抱える借金も大きい。

 その打開案として、ボタフォゴは世界レベルのスター選手の移籍交渉をしていた。元バルセロナ、そしてマンチェスター・シティのスタープレーヤーだったヤヤ・トゥーレ(青島黄海)だ。しかし最終的にこの移籍話は破談となった。ボタフォゴの示した金額があまりにも少なかったのだ。

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