コロナによる本田圭佑への影響。ブラジルの各クラブも経済的にピンチ

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 新型コロナウイルス感染の拡大で、サッカー王国ブラジルからついにサッカーがなくなってしまった。先週末、アマゾンに近いロンドニア州リーグで3試合が行なわれたのを最後に、すべての試合は延期となった。サッカーのないブラジルなんて、これまで予想もつかなかった。おまけにこの状態がいつまで続くかもわからない......。

デビュー戦のピッチにマスク姿で向かった本田圭佑(ボタフォゴ)photo by KYODOデビュー戦のピッチにマスク姿で向かった本田圭佑(ボタフォゴ)photo by KYODO いまサッカー界で重要とされているのは、もちろん「どうやって選手や関係者、サポーターを感染から守るか」だが、もうひとつ大きな課題がある。それは「収入がない時期をどう乗り越えるか」だ。

 そもそもブラジルのいくつかのチームの財政難は深刻だ。試合のない状況が数カ月続くと、破産するチームも出てくる可能性があり、すでにその兆候は出ている。

 リオグランデ・ド・ノルテ州の州都ナタールにあるセリエBのクラブABCは、30人のスタッフを解雇、選手には4月から当面給料は支払わないとしている。ポルト・アレグレ州のインテルナシオナルとグレミオも、4月から選手への支払いが滞ることを事前に通知した。

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