南野拓実ら技巧派アタッカーをプレッシング戦術にどう落とし込む? (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 しかし、あるレベルにおいて、そうした選手の絶対数は数えるほどだ。ジョアン・フェリックスが貴重な選手に見える理由である。さらに彼はポストプレーも得意とする。歴代の選手に照らすなら、デル・ピエロよりデニス・ベルカンプに近いかもしれない。

 また、リバプールでジョアン・フェリックスに近い選手を挙げるならば、幾分引いて構えるCFロベルト・フィルミーノとなる。しかしタイプとして、それ以上に近しいのは南野拓実だろう。アトレティコ戦は、リバプールのサッカーに「南野」「ジョアン・フェリックス」が不足しているパーツであることを垣間見せた一戦、とは言いすぎか。

 アトレティコの勝因、つまりリバプールの敗因は、ジョアン・フェリックスが魅せたワンプレーにあり。そうした見方は確実にできる。

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