ユーロ1年延期即決の裏事情。UEFAが迅速に動いた背景を読み解く (5ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 また、UEFA自らも2021年の夏にイングランドで開催が予定されていた女子ヨーロッパ選手権(女子ユーロ2021)と、ハンガリーとスロベニアで共同開催される予定だったU-21ヨーロッパ選手権(U-21ユーロ2021)を、2022年の夏に1年延期することとした。

 そして、最大の問題と目されていた、2021年夏にリニューアルスタートする予定となっていたFIFA主催の新クラブW杯についても、さっそくFIFAと調整。24クラブが参加して中国で行なわれる予定だった同大会は、2021年の冬、もしくは2022年、2023年のいずれかに延期する検討をFIFAが行なうことも決定している。

 このように、ユーロというW杯に次ぐビッグイベントのスケジュールを変更することで、多くの大会の変更が余儀なくされる。逆に言えば、それほど現在のサッカーカレンダーはブレーキをかけられない状態で回転を続けているということである。

 それでも、まだパズルが完成したわけではない。

 たとえば、もし新型コロナウイルスの終息までに予想以上の月日を要した場合、今シーズンのヨーロッパカップのフォーマットにも影響が出るだろう。

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