塀の中のロナウジーニョの様子。ブラジルとパラグアイの国際問題に発展 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 やがてロナウジーニョは兄以上の選手となり、兄はその代理人となった。アシスはロナウジーニョがプレーに専念できるように、それ以外のことはすべて取り仕切った。ロナウジーニョはただ楽しくボールを蹴っていればよかった。おかげで彼は今でも夢の国に住んでいて、今回の問題の詳細もわかってはいない。

 しかしロナウジーニョは本当に愚かなのか。100パーセント、ノーだと言える。世界中を魅了したプレーは、愚か者にはできはしない。

 ペレは「もし新たにサッカーの神様と呼ばれる選手がいるなら、それはロナウジーニョ以外にはいない」と、繰り返し言っていた。

 ディエゴ・マラドーナは「ロナウジーニョのプレーを見る度に悲しくなる。彼と一緒にプレーすることができなかったからだ」と言っている。

 リオネル・メッシは「ロナウジーニョは僕にとってすべてだ。兄のような存在で、サッカーは試合に勝つことだけでなく、楽しむものだと教えてくれた。彼のおかげで今の僕がある。僕のヒーローであり、兄弟だ」と語る。

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