リーガも無観客試合に。誰もいない
カンプノウで聞いた音に感じたこと

  • 中島大介●文 text by Nakashima Daisuke

 リーガ・エスパニョーラは3月10日、1部と2部の試合を、少なくとも今後2週間にわたり、無観客で行なうことが決まったと発表した。その日の16時、ラ・リーガの取材申請担当者から1通のメールが届いた。

「申し訳ないが、少なくとも2週間、リーガ主催の試合の取材を認められない」

 リーガを撮影することが認められている、全カメラマンへの通達だった。

 メールが送信されてから4時間後の20時には、エイバル対レアル・ソシエダの試合が組まれていたのだが、この試合からこの規定が適応されるとのこと。想定を超える急展開となった。

2017年、無観客試合でプレーするリオネル・メッシ(バルセロナ)photo by Nakashima Daisuke2017年、無観客試合でプレーするリオネル・メッシ(バルセロナ)photo by Nakashima Daisuke 週末の13日にはレアル・マドリード対エイバル戦、14日にはマジョルカ対バルセロナ戦がある。エイバルの乾貴士、マジョルカの久保建英。日本人選手がリーガで首位争いをする両雄との一戦を迎えるのだが、日本人メディアが取材をすることは難しそうである。

 これらは新型コロナウイルス対策のための措置である。スペインではここ数日、1日で数百人単位の感染者の増加が見られている。10日15時の時点では、感染者は前日より623人増の1622人、死亡者は35人となっている。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る