試合勘の鈍ったモウリーニョはどこへ行く? 格下ライプツィヒに完敗 (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

 一方のモウリーニョには、これと言ったスタイルがない。持ち味は臨機応変さだ。戦い方を相手によって変えようとする。たとえば、相手が格上で攻撃的ならば、引いて守ってカウンターのサッカーを仕掛けようとする。CLでは特にそうした傾向が目立つ。

 下馬評で格下と言われたチームにはどう出るか。ライプツィヒとの第1戦では、けっして攻撃的とは言えないライプツィヒに、4-2-3-1の布陣で臨んだ。守備的サッカーに対して攻撃的サッカーで臨んだのだ。

 だが、モウリーニョは、こうした守備的な弱者との対戦は得意としない。どちらかと言えば番狂わせを起こす側、弱者側に立つことを得意とする。

 0-1で迎えた第2戦はどう出るか。答えは3-4-2-1だった。第1戦より守備的な姿勢で臨むことになった。追いかける立場なのに、である。それはライプツィヒの3バックより、さらに守備的に見えた。

 相手を強者とし、守りを固めながら、じっくり慎重に向かって行く。まさに得意とする側に回って、戦おうとしているように見えた。

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