吉田麻也がセリエAデビュー戦後、サポーターの心をつかんだひと言 (3ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko
  • photo by LaPresse/AFLO

 サンプドリアは現在20チーム中16位。これ以上順位が下がると、セリエA残留が怪しくなる。一方、対戦相手のヴェローナは、「今シーズン一番のサプライズ」とも言われているチーム。現在はミラン、ナポリを追う7位で、ヨーロッパリーグも狙える位置にあり、彼らにとっても一歩も引けない試合だった。

 試合はキックオフからしばらくは均衡状態が続いたが、ヴェローナは32分、左サイドから大きく上がったボールにマッティア・ザッカーニが飛び込んで決め(記録ではGKエミル・アウデロのオウンゴール)、先制する。

 試合は0-1で後半に突入。サンプドリアはなかなか点を取れないものの、時間の経過とともに動きがよくなっていった。吉田も落ち着いた守備のほかに、ボレーシュートでゴールを狙うシーンもあった。77分には、ファビオ・クアリアレッラがシュートを決め、サンプドリアは同点に追いつく。これに勢いを得て、終了間近にはVAR判定でPKを獲得。クアリアレッラが再びこれを決めて、サンプドリアは貴重な勝ち点3を手にして、吉田のデビュー戦を白星で飾った。

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