久保建英ら日本人選手への影響は?FIFAがレンタル移籍を来季から制限 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO


 とはいえ、日本国内のローン移籍状況を考えれば、3年の間に新ルールに適応することは十分に可能なレベルであり、それほど大きな混乱はないと思われる。

 それよりも、来シーズンから施行されるこの新ルールが、これから海外クラブに移籍しようとする日本人選手に、そして現在海外でプレーする日本人選手にどのような影響を及ぼすのかということのほうが、日本人にとってはより大きな関心事になる。

「今後、日本人選手の海外移籍のチャンスが減ってしまうのでは......」

 これまで多くの日本人選手がローン移籍を足がかりに海をわたった過去の事例を考えれば、そう考えてしまうのも当然だ。果たして、新ルールは日本人選手の海外移籍の障害となり得るのか? それを考えるためにも、まずはFIFAがこのルールを設けた理由と目的を整理しておく必要がある。

 FIFAがローン移籍に一定の制限をかけようとする動きを公(おおやけ)にしたのは、今から約2年前のことだ。ビッグマネーが飛び交い、膨張する一方となった移籍市場を背景に、FIFAは移籍という手段が一部のクラブや代理人によるマネーゲームの道具と化していることを危惧。とくに近年は、ローン移籍が急増していることに着目した。

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