久保建英、存在感示すも勝利は遠く。マジョルカの残留に必要なものは? (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by MarcaMedia/AFLO

 ヘタフェ戦のマジョルカは戦力の低さを露呈していた。9ゴールでチーム得点王のクロアチア人FWブディミルが筋肉系の違和感を訴え、試合当日に欠場が決定。それだけで攻撃力は半減していた。34歳のGKマノロ・レイナが必死にセービングを見せたものの、力負けだった。

 相手のヘタフェは、ヨーロッパリーグでアヤックスを相手に勝ち上がり、ベスト16に入ったばかり。中二日の試合だった。厳しい日程で疲労が残っていたはずだが、屈強さを顕示した。マルク・ククレジャ、アラン・ニョムという主力を欠きながらも、代わって出たケネディが決勝点をクロスでアシストし、オゲネカロ・エテボも運動能力の高さでマジョルカの左サイドバック、ルモール・アグベニュールを上回った。ファウルの数が多いチームスタイルは批判されがちだが、鍛え上げた戦闘力がリーグ4位という好成績につながっているのだ。

「我々は、努力を惜しまないチームの見本だよ」

 ヘタフェのホセ・ボルダラス監督はマジョルカを下した試合後に語っている。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る