本田圭佑のデビューはいつ?ボタフォゴとの契約が遅れた驚きの理由 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 2月20日、ボタフォゴはコパ・ド・ブラジル(カップ戦)でナウチコに勝利し、次のラウンドに駒を進め、それによる賞金150万レアル(約3600万円)を受け取れることになった。ようやくひと息つけると思ったのも束の間、同じ日に、かつてボタフォゴでGKをしていた選手に報酬と肖像権使用料を支払わなかったという理由で、リオの裁判所から220万レアル(約5300万円)を差し押さえられた。最近の調査では、ボタフォゴはブラジル全国選手権1部20チームのうち、4番目に借金が多いことが判明している。

 一方、本田である。彼がボタフォゴでプレーするには、いまだに以下のものが足りない。

・ブラジル政府の発行する労働ビザ
・チームと選手、弁護士がサインした雇用契約書
・リオデジャネイロサッカー協会への選手登録
・ブラジルサッカー連盟への選手登録

 労働ビザがなければ、ボタフォゴは本田を雇用できず、ボタフォゴとの契約がなければ、リオデジャネイロサッカー協会には選手登録ができず、リオ協会の登録がなければ、ブラジル連盟に登録できない。

 こうした煩雑な事務手続きは、本来ならそれらを扱う専門の会社に任せるべきだった。だが財政難のボタフォゴはそれを怠り、すべて自分たちでやろうとした。その結果、1カ月が経とうとしても本田の書類がそろわないのだ。

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