南野拓実、メンバー外の理由。露わになったリバプールの「壁の高さ」 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO


 もちろん、日本代表MFは厳しい競争を覚悟してリバプールにやって来た。試合後、「予備選手を含めた遠征メンバーに入りながら、試合の登録メンバーから外れたのは悔しいのでは?」と問われると、次のように話した。

「そうですね。今までずっとやってきているメンバーが帰ってきて、監督が信頼している選手を使うというのは、当たり前だと思うし。自分にできることを今後もやっていければいいかなと思います」

 以前も「他の選手たちは何年も一緒にやっている。完成されたチームに入ることの難しさがあるのでは?」と問われると、南野は「それはもう、しょうがない。それを覚悟で来ている。そのなかで揉まれながら、生き残っていくしかない」と決意を口にしていた。

 刺激的な環境で成長し、大舞台で挑戦を続けていくことに闘志を燃やしていた。

 さて、肝心の試合は、リバプールが1−0でノリッジを退けた。ノリッジのダニエル・ファルケ監督は、2015〜2017年までドルトムントU−23チームの指揮官を務めた。言わば、ユルゲン・クロップ監督の系譜を継ぐ師弟対決でもあった。ふたりは旧知の仲のようで、試合前には笑顔で抱擁を交わしていた。

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