本田圭佑の契約にボタフォゴファンは落胆。待ち受ける厳しい現実と希望の光 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 ボタフォゴサポーターは自チームに激しいブーイングを浴びせ、試合後アルベルト・ヴァレンティン監督は解任された。ヴァレンティンは昨年の10月に就任、昨シーズンは、どうにかチームをカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部残留に導いたが、今シーズンは開幕から不調を止められなかった。

 その日の夜中には、クラブの外壁はサポーターからの怒りのメッセージで埋まった。そこには更迭された監督のみならず、会長をはじめとしたチーム幹部のふがいなさを非難する言葉が広がっていた。さらに、彼らの怒りの矛先は、いいプレーができない選手たちにも向けられ始めている。まだ新シーズンは始まったばかりだというのに......。

 こうなると、本田の加入にも疑問を持つ者が増えてくる。新聞やネットには毎日それに関する記事が上がっている。

 特に本田の契約のあり方に首をかしげる者は少なくない。本田の契約は2020年の12月までとなっているが、「オリンピック代表に選ばれた場合は、その前に契約解除してもかまわない」という条項が盛り込まれていると報道されている。結局、本田は東京オリンピックに出るための"つなぎ"のつもりでボタフォゴに来たのではないか。そう疑われても仕方ない契約だ。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る