久保建英だけじゃない。欧州を席巻するフィーゴ級、イブラ級「金の卵」 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 代表選手としての実績には乏しいが、ユーロ2020に出場させたい新星はまだいる。アレクサンデル・イサク(20歳/レアル・ソシエダ)とデヤン・クルゼフスキー(19歳/パルマ)。ともにスウェーデン人アタッカーだ。

 イサクは、昨季シーズン半ばに移籍したオランダのヴィレムⅡで、16試合で13ゴールという驚異的な数字を残した190cmの長身ストライカーだ。両親はエリトリアの出身。移民の両親を持つ、オランダリーグ経由の長身ストライカーという横顔は、アヤックスでブレイクした後、ユベントス入りしたスウェーデン代表の大スター、ズラタン・イブラヒモビッチと似ている。

 プレーも同様。スケール感に加え、懐の深い細やかで粘っこい球さばきを活かしたポストプレーを得意にする点も、イブラヒモビッチを重ね合わせたくなる。

 シーズン初めこそ控えに甘んじたが、徐々に出場機会を増やし、いまではスペインリーグを語る上で、欠かせないストライカーになっている。

 ユーロ2004に出場したイブラヒモビッチは、グループリーグのイタリア戦で同点ゴールを叩き込んだことで名を挙げた。ユベントスはただちに、イタリアをグループリーグ落ちに導いたイブラヒモビッチに接触。大会が終わらぬうちに契約を結んだ。ユーロを飛躍の場にしたイブラヒモビッチと、イサクは同じ道をたどることができるか。

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