レアル・マドリードが好調を維持。
ジダンが見出したベスト布陣

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

 この監督としての判断の的確さも成功の要因ではあるものの、ジダンは試合後、「我々はスーペルコパ準決勝バレンシア戦を、あの5人の中盤で戦ってとてもよかったし、決勝戦もそうだったが、今日はうまく機能しなかった。......交代選手が試合を変えたのはたしかであり、前半で2選手を交代させたのは不快だったが、そうする必要があった」と説明し、4-5-1のシステムがまだ発展途上であることを明かしている。

 守備の改善が、21戦無敗の大きな要因になった一方、その陰に隠れた不安要素として得点力不足がある。

 CFではカリム・ベンゼマひとりが機能しているだけで、6000万ユーロ(約72億円)で入団したルカ・ヨヴィッチはほとんど結果を残せず、マリアーノ・ディアスは戦力外。そしてガレス・ベイルはケガ明け後、マドリードダービーでは監督判断により招集外となる不確かな状況が続き、ロドリゴもデビュー時の勢いが失われている。

 だがここに希望の光を与えているのが、最近チーム練習に復帰し、CLのマンチェスター・シティ戦の大一番に照準を合わせていると言われる、エデン・アザールの存在だ。負傷前にはすでに昨シーズンまでの本来の姿を取り戻していただけに、ファンの期待は非常に大きなものとなるはずだ。

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