マテラッツィは「VARが導入されて残念」。DF論と元同僚の長友を語る (2ページ目)

  • 栗田シメイ●取材・文 text by Kurita Shimei

――選手として10シーズンプレーしたインテルは、やはり特別なクラブなのでしょうか?

「インテルでの時間は俺のキャリアの中でも特別な時間だった。サポーターの熱狂ぶりや、ジュゼッペ・メアッツァ(インテルとミランのホームスタジアム)の雰囲気はすばらしかった。今でも多くのサポーターが俺に温かい言葉をかけてくれるのは、本当にうれしい。インテリスタにとって、ユベントスやローマ戦で多くのゴールを挙げたことは影響が大きいようだね」

――セリエAという守備的なリーグで、あなたは通算54得点を記録していますね。

「ポジションに関係なく、ゴールという結果はサポーターの記憶に残る。それがライバルチームとの対戦であればなおさらだ。あくまで俺の持論だが、ゴールを狙えるシチュエーションがあれば、DFでもどんどんゴールを狙うべき。とくにセットプレーやコーナーキックの時、俺は常にゴールを狙っていたよ。ヘディングが得意だったから、とにかくニアサイドにボールを豪快に叩き込むことだけを考えていたね」

――当時と比べると、現代サッカーでは得点を取れるDFが少ないように感じますが、その原因は何なのでしょうか?

「たしかに少なくなっているかもしれないけど、どの時代も得点を取れる選手はいるもの。選手個々の能力によるところが大きいね。実際に、セルヒオ・ラモス(レアル・マドリード)はあれだけ得点を取っているだろ? 俺は彼のプレーが好きなんだ。どんな時でも全力を出し切る。彼のような存在がいれば、チームはそれだけで引き締まるんだよ」

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