長谷部誠と鎌田大地、変革期のフランクフルトであわてずに出番を待つ

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 ブンデスリーガ第19節、フランクフルトが首位ライプツィヒを2-0で破る番狂わせを演じた。

 ウィンターブレイク前のフランクフルトは苦しんでいた。11月にバイエルンに5-1と大勝したものの、その後はヨーロッパリーグ(EL)のリエージュ戦を含めて3連敗。ELのアウェーでのアーセナル戦は1-2で競り勝ったが、12月に入るとELを含む6試合で1分5敗と勝利から見放された。

 だが、ウィンターブレイクが明けると、第18節はアウェーでホッフェンハイムを1-2と破り、この日のライプツィヒ戦で2連勝となった。ライプツィヒにとっては10月26日の第9節フライブルク戦以来、14試合ぶりの黒星となった。

 試合後、フランクフルトのアディ・ヒュッター監督は「ライプツィヒは攻守の切り替えと1対1が力強かった。ボールを奪ってもなかなかスペースを見つけることができなかった。後半は1対1で強くいこうと話した。我々はウィンターブレイクをうまく使うことができた。こんなに早く4バックで選手たちがプレーできるようになったことを誇りに思う」と語った。

 勝てなかった前半戦終盤の状況を打開すべく、ヒュッター監督はウィンターブレイクから4バックにトライしていた。長谷部誠が説明する。

ライプツィヒ戦ではベンチ入りしたものの出番がなかった鎌田大地と長谷部誠ライプツィヒ戦ではベンチ入りしたものの出番がなかった鎌田大地と長谷部誠「監督はもともと、ここ(フランクフルト)に来るまでは、ずっと4バックでやっていた。ザルツブルクとか、ベルン(ヤングボーイズ)の時もそうだった。ここに来てからも、最初は4バックでやっていたんですけど、なかなかうまくいかなくて、3バックにしてからよくなったので、3バックを1年半くらい使っていたんです」

 一方、ライプツィヒのユリアン・ナーゲルスマン監督は「前半、とくに25分くらいはとてもよかった。22本もシュートを打ってノーゴールとは、何かが欠けているということ。もっとトレーニングしなくてはいけない。欠けているのは最後の数パーセントだ」と話した。

 ボールを67パーセント支配し、シュート数もフランクフルトの7を大きく上回ったにもかかわらず、フランクフルトに効率よくゴールを奪われた。

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