CLラウンド16のビッグマッチの注目点を欧州サッカーの達人が分析! (6ページ目)

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倉敷 FAカップの再試合制度をやめればイングランド勢がビッグイヤーを持ち帰る回数も増えると思いますが、プライドの高いFAはやめないでしょうね。中山さん、リバプールの攻撃陣に不安はありませんか? モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノのトリデンテは魅力的ですが、もし誰かが欠けてしまったら、これは苦しいですね。

中山 冬の移籍市場で南野拓実を獲得していますが、もうひとりくらいアタッカーを補強するという噂も出ていますね。

倉敷 南野の補強はエネルギーや推進力、中盤の強度で期待できる部分でしょうね。日本人がフィジカルや運動量を評価される時代になってうれしいです。小澤さん、アトレティコはどうですか? アトレティコから点を取るのも難しいけど、アトレティコが点を取るのも難しいという点が歯痒かったりしませんか?

小澤 そうですね。ジエゴ・コスタは無事手術を終えて戻ってくるはずですが、得点力不足はそれで解消されるかというと疑問は残ります。ただ、アルバロ・モラタが調子を上げてきて、ジョアン・フェリックスも少しずつフィットしてきているので、そこは期待してもいいと思います。

 いずれにしても、リバプールが相手となれば、ディエゴ・シメオネ監督は引いて守る戦いを選択するしかないでしょう。オープンな展開に持ち込ませずに、自分たちのサッカーに引きずり込むのではないでしょうか。その時に、リバプールがどうやってアトレティコの守備を崩すのかが最大のポイントになると思います。

中山 逆にそれを見たいですね。現在のリバプールを倒すチームがあるとすれば、それはシメオネのアトレティコしかないような気もします。2試合ともスコアレスドローに持ち込んで、PK戦で勝負するプランを練っていても不思議ではないですし。

小澤 アトレティコは寝技に持ち込むことで勝機を見出すしかないでしょう。最近のアトレティコは、4-4-2の両サイドハーフにボランチのコケ、サウール、エクトル・エレーラを置いて、中盤にボランチ4枚を並べるパターンが有効に見えます。リバプールに対抗するには、それがベストな布陣なのではないでしょうか。

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