リバプール快勝に見る「無敵の強さ」の理由。南野拓実にも必ず出番はくる (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 さて、南野拓実は今回の一戦でリーグ戦2度目となるベンチ入りを果たしたが、最後まで出番は訪れなかった。

 ただ、(1)後半アディショナルタイムまで1-0で試合が進んだこと、(2)試合終盤にマンチェスター・Uがカウンターから得点チャンスを掴んでいたこと、(3)ライバル心むき出しの伝統の一戦であること......を踏まえれば、この試合で新加入の南野を起用するリスクは高すぎた。

 無論、焦る必要はない。

 クロップ監督が「タキ(南野)に時間を与えなければおかしい。彼らしくプレーしてほしい」と語っているように、まずはチームに順応していくことが最優先事項となる。練習を重ねていけば、チームメイトとの呼吸は自然と合っていくはずだ。いずれ南野も、フィールドで選手たちと華麗なコンビネーションを奏でるようになるだろう。

 そして、30年ぶりの国内リーグ優勝に向けて、いかにチームに貢献していくか。国内リーグの残り試合は16。チャンピオンズリーグとFAカップを同時進行で戦うため、どこかのタイミングで南野にも国内リーグで出番が訪れるはずだ。

 宿敵マンチェスター・Uを撃破し、2位マンチェスター・Cとの勝ち点差を16に広げたリバプール。クラブOBの元イングランド代表MFダニー・マーフィーは、「これまで優勝を信じられなかった少数派がいたかもしれないが、彼らですらマンチェスター・U戦の勝利で、30年ぶりの国内制覇を信じられるようになった」と話した。

 19度目となる悲願のリーグ優勝に、また一歩近づいた。このまま順調に歩を進めていけば、我々もマンチェスター・Uに優勝回数で「1差」に迫る歴史的瞬間に立ち会える。

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