中山雄太と菅原由勢は批判を浴びたU-23代表をどう思ったのか (3ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by Getty Images


「あとは自分自身、もっと出場時間を確保しないといけない。そこが大前提です」

 22歳の中山は、U−23日本代表でキャプテンマークを巻く選手。そして19歳の菅原も、五輪メンバー入りの可能性を争う有力候補だ。彼らはU-23アジア選手権で惨敗し、メディアやファンから大批判を浴びたU-23日本代表の仲間のことをどう感じているのだろうか。

 批判を浴びているU-23日本代表に、キャプテンとして『そうじゃないんだ』とメディアやファンに言いたいこともあるのでは?

 中山にそう訊くと、「U-23アジア選手権について僕が言うことはないですが......」と前置きしつつも、「ただ、あの結果で終わったということは、同年代として一緒にやってきた仲間として、僕自身も悔しい」と述べた。

「その悔しさをどうするかというのは、みんな自分のチームに戻ってやるだけ。僕自身も今、どうするかというと、ズヴォレでやるしかない。そして、3月(南アフリカ戦、コートジボワール戦)に選ばれるためにがんばって、そこで集まった選手たちでしっかりアクションを起こしていきたい」

 U-23アジア選手権の日本戦を3試合見て、菅原は「アジアの選手は死ぬ気でゴール前を守ってくるので、それを崩す何かが足りない」と感じていた。

 しかし、サウジアラビア戦で食野亮太郎、シリア戦で相馬勇紀、カタール戦で小川航基がゴールを決めたことで、「チームとして崩せてない時に、個人で決める能力がある選手がいるということが証明できた」と彼は言った。

 菅原は基本的に右サイドバックである。U-23日本代表の守備に関してどう感じたのだろうか?

「いや、自分は選ばれてないですし、自分はピッチに立ってないので、そんなに言う立場にないと思いますけれど......」と前置きしたうえで、スペイン・スーパーカップの1シーンを例に挙げてこう語った。

「最近、レアル・マドリードとアトレティコ・マドリードの試合で、フェデ・バルベルデ選手(レアル・マドリード)がレッドカードで止めたシーンがありました。ああいうプレーが日本にも時には必要だと思う。

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