大迫勇也の「重要度」に黄色信号。ブレーメンが大敗続きで自信喪失中 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 コーフェルトは多彩な戦術を持ち、相手によって戦い方やシステムをガラッと変えることで知られている。大迫も「いろいろな戦い方をするのも新鮮だし、どの戦い方も攻撃的で楽しい」と言っていたことがある。だが最近は、それが空回りしているところがある。

 たとえば、バイエルン戦の大迫はすでに3-1とされた67分に交代してしまう。大迫に代わって入ったのは、レオナルド・ビッテンコートだった。

 ビッテンコートは大迫とタイプが違う。ボールを収め、起点となることができる大迫と違い、スピードで持ち込むことができるのがビッテンコートだ。この時点でコーフェルトは、前線のスピードを求めたということになる。ボールを奪ったら、とにかくボールを前線に入れてシュートまで持ち込むことを選択した。

 だがその結果、前線でボールが収まらなくなったブレーメンは、下位のチームが上位相手に見せる典型的なサッカーになってしまった。

 そもそも、こういうサッカーになると、大迫のチーム内での重要度は自ずと下がることになる。指揮官から厚い信頼を寄せられている大迫だが、連敗中のこの3試合、出場時間はいずれも70分以下だった。チームを救い、自身の立場も盤石なものにするには、攻撃の起点になりながら、得点を取らないといけない。

 12月21日、ブレーメンは年内最終戦をケルンと戦う。


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