シュミット・ダニエルがベルギーで正GKを奪取「武器はビルドアップ」 (2ページ目)

  • 佐久間秀実●取材・文 text by Sakuma Hidemi

――海外でのプレーは今シーズンが初めてですが、試合前にプレッシャーを感じることはないですか?

「今は試合前も試合中もリラックスできています。以前は緊張することが多かったんですが、経験を重ねて『考えすぎてもパフォーマンスは変わらない』と割り切れるようになってきました。結果は"時の運"に左右されることもありますからね。そうして自信を持つことで、自分の強みが出しやすくなり、結果としていいプレーにつながると考えています」

日本代表でも活躍が期待される photo by Sakuma Hidemi日本代表でも活躍が期待される photo by Sakuma Hidemi――プレーに集中するために、普段からリラックスした状態でいることも大切だと思いますが。

「そこは、家族と過ごす時間があることが大きいです。可愛い娘がふたりいるんですが、近くで成長を見守るのは何より楽しいですね。まだ部屋の家具を揃えている段階なので、オフにはブリュッセルやアントワープに買い物に行きます。もう少し近くにも大きな街がありますから、生活が落ち着いてきたら家族みんなでカフェに行くのもいいですし、新たな発見がたくさんあると思うので楽しみです」

――チームでポジションを確立したように、日本代表でも出場機会を増やすことが目標でしょうか。

「代表に選ばれたら毎試合出場することを思い描いていたので、そのプラン通りではないですが、試合に出たら自分が与えられた役割をしっかり全うすることを第一に考えています。そうしてチームに貢献し、日本代表として(2022年のカタール)W杯に出場していい成績を残せたらいいですね。簡単にチャンスは巡ってこないと思いますが、それを逃さないように頑張ります」

――ベルギーだけでなく、ヨーロッパでプレーする日本人選手が多くなっていますが、現地での交流はありますか?

「やはりベルギーでプレーしている選手が多いですが、予定が合えば食事をすることはあります。そこでは、ヨーロッパ各国のクラブの戦術や練習方法について話をすることが多いですね」

――シント・トロイデンには、日本人スタッフも5人在籍しているとのことですが。

「すごく相談しやすいですし、さまざまな部分で助けてもらっています。ほかのチームの選手からすれば、『すぐに日本人スタッフに頼れて、何でもやってもらえる』という印象があるかもしれません。そういう意味では、ヨーロッパ組っぽくないのかもしれませんが、サポート体制が整っているのでサッカーに集中しやすいですし、そこはシント・トロイデンの強みだと思っています」

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