鎌田大地ゴール&EL決勝トーナメント進出も、長谷部誠「怒りがある」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

「手前が潰れてくれた。常にああいうゴールは狙っていますけど、今までやってきたからこそ今日も取れた。これを続けていけたらいいかなと思います」

 最終ラインが相手ボールを奪ってからの速攻だったが、ロングボールで前線を走らせるのではなく、鎌田ら中盤を経由してからの深い位置からのクロスを決めた。

「うちはコスティッチとかに早いタイミングでラフなボールを入れることが多いので、そうなると(スピードのない)僕はノーチャンス。得点したシーンのように、ラフではなくて、深い位置まで行ければ、僕自身、決められる確率もかなり上がると思う。基本的には僕がコスティッチにボールを出すことが多いので、あまりゴール前に入ることができていないんですけど、ああやってほかの選手が(コスティッチに)出せた場合は、僕自身も中に入っていけるので、より得点が増えていくのかなと思います」

 2−1で試合を折り返したが、後半、勢いを得たのはヴィトリアだった。フランクフルトは全体的に動きが減り、攻撃らしい攻撃を出せずにいた。長谷部が言う。

「サッカーではよく、リードすると受け身になったり、少しメンタルの部分で引いてしまう部分はあるんですけど、今日に関して言えば、まったく引く必要はなかったですし、もっと90分を通して(積極的に)いかなきゃいけなかった。後半に関しては全然(積極性が)出せなかったので、そういう意味では、最近は本当に安定してないというか、苦しい時間が続いているなと感じます」

 そして試合終盤、2失点して勝ち越されてしまった。

「正直、みんなが受け身になったなというのは感じていた。相手もいいチームだったけど、それにしてもフォワードの選手もなかなか動かないし、守備もやらないし、後ろから言ってやっと動くような感じで......。なによりも、今日はここで勝って、勢いをもって次に進むという強いメンタリティを出さなければいけなかった。それなのに後半、2-1でいいやという戦い方をしていた。あの戦い方をしていたらやられるなと感じていたので、それは言っていたんですけど、しっかりチーム全体としてプレーで表わせなかったなと思います」

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