2019.12.13

南野拓実は健闘。順当すぎる結果の
CLグループリーグに新潮流

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFP/AFLO

 マンチェスター・シティはその逆だ。あくまでも現段階だが、横ばいというより下降線を辿っているように見える。欧州一に向かう勢いというものを見て取ることができない。

 レアル・マドリードとバルセロナの2大巨頭は、昨季より右肩上がりしている。現状、バイエルン、リバプール、そしてA組でレアル・マドリードを抑えて首位通過したパリ・サンジェルマンと接近したレベルにあると見る。

 選手個人に目を当てると、若手の台頭が目立つ。それも20歳以下の若手が各チームにゴロゴロいる。

 筆頭はアトレティコのジョアン・フェリックスだ。10月のバレンシア戦で故障すると、チームは低迷。その存在感の大きさがあらためて浮き彫りになった。CLに先発復帰を果たしたのは、突破がかかったグループリーグ最終戦(ロコモティブ・モスクワ戦)。2-0の勝利とその復帰が深い関係にあることを印象づけた。11月に20歳になったばかりだが、アトレティコの浮沈の鍵を握る選手になっている。

 バイエルン対トットナム戦で、最も光っていたと言いたくなる活躍を見せたのも10代の若手だった。バイエルンの左サイドバック、アルフォンソ・デイビス(19歳)だ。左サイドからスピーディーな攻撃を再三仕掛け、スパーズDFを大いに慌てさせた。相手に向かっていく姿勢に目を見張るものがあるカナダ人SBだ。

 バイエルンはさらに終盤、18歳のオランダ人FWもデビューさせている。ジョシュア・ザークツィー。パッと見ただけで、かつてのルート・フリットを彷彿とさせる大物感を抱かせたものだ。スパーズで唯一のゴールを奪った選手も、この日がCLデビュー戦となる19歳のイングランド人、ライアン・セセニョン(19歳)だった。

 マンチェスター・シティのCBとして、交代出場ながら最終節のディナモ・ザグレブ戦でCLデビューを飾ったイングランド人、ティラー・ハーウッド・ベリスに至っては、まだ17歳だ。バルサのアンス・ファティ(バルセロナ)も17歳。ロドリゴ・ゴエス(レアル・マドリード)は18歳。そのほかにも10代の若手がビッグクラブにゴロゴロいる。この低年齢化は、かつてないムーブメントと言える。久保建英は、出るところに出れば、稀な存在とは言えないのだ。

 ベスト16の顔ぶれには特段、新鮮味は感じられないが、選手は別だ。若手からベテランまでが入り乱れた、混沌とした時代を迎えている。決勝トーナメントの大きな見どころのひとつと言えるだろう。

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