鎌田大地、好調を維持。
「フィーリングがすごくいい」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

「1-0で勝っていて、チームとしては余裕もあったし、うまくカウンターがはまっていたので、(退場にならず)ひとりいれば違ったと思います。10人になって、後半は失点がかなり早かったし、あれだけ早く同点になると相手も勢いがつくし、より難しいものになりました」(鎌田)

 ハーフタイムには「10人になったけど、しっかり走ってやろう」という話をしたそうだが、50分に追いつかれると、ひとり少ないことが大きく響くようになった。マインツは余裕を持って守り、簡単にカウンター攻撃ができるようになり、フランクフルトは一気に劣勢に立たされた。

「70分くらいまで無失点で抑えておけば、相手も前に出てこないとダメなので、もっとオープンになっていたと思いますけど、ちょっと(失点が)早すぎましたね」(鎌田)

 試合終了間際、鎌田はペナルティエリア手前でフィリップ・コスティッチからパスを受けたが、シュートを打ちきれなかった。「あれはワンタッチで打たないといけない」と反省した。

 チームは敗れたが、アーセナル戦で2得点を挙げた鎌田の動きは悪くない。日本代表からドイツに戻ってきた直後には調子を落とすこともあったが、現在は自ら好調さを実感できているという。

「今日のプレーは、前半はフィーリングがすごくよかったと思うので、引き続きしっかりいいプレーを維持できていければいいいかな、と。いっときは代表から帰ってきて、難しいコンディションというか、スプリントを1本したら息が上がっちゃうような感じがありましたけど、今は乳酸もたまりづらくなって、よく動けていると思う。周りもうまく見えているので、いいことだと思います」

 フランクフルトはウィンターブレイクまで、リーグ戦4試合とEL1試合を残す。体調不良の選手に加えて退場者も出し、疲弊が見えるチームにとっては、年内をどう乗り切るかが大きなテーマだ。鎌田には苦境のチームを救うヒーローになるチャンスがありそうだ。

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