レアルで驚異の得点率。久保建英のライバル、セレソンでもデビュー (3ページ目)

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki
  • photo by Eurasia Sport Images/Getty Images

 家族と一緒に住むことで、初めての外国での生活にも容易に馴染んだ。プレシーズン期間中にチーム戦術を理解し、チームメイトとの連係を構築しながら能力をアピール。徐々にジダン監督の信頼を勝ち取っていった。

 11月中旬までの2カ月間に、ラ・リーガで4試合に出場して2得点、CLでは2試合で3得点。計5得点は、エースストライカーであるフランス代表カリム・ベンゼマの11得点に次ぐチーム2番目だ。

 さらに、驚愕すべきデータがある。途中出場が多かったためプレー時間が短く、90分当たりの平均得点に換算すると1.36。これは、現時点のラ・リーガ得点王であるベンゼマの1.02を大きく上回る。

 レアル・マドリードでは、左右どちらかのウイングとしてプレーする。ベルギー代表エデン・アザール、スペイン代表のルーカス・バスケスとイスコ、1歳年上のブラジル代表ヴィニシウス・ジュニオールら強力なライバルがいるが、レギュラー獲得まであとひと息だ。

 また、セレソンでは2列目の両サイドで起用されており、そこには右サイドにはガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)、リシャルリソン(エバートン)ら、左サイドにはネイマール(パリ・サンジェルマン)らがいる。

 今後、レアル・マドリードでもセレソンでも、さらに多くの出場機会を与えられるはずだ。その一方で、対戦相手から徹底的に研究され、マークが格段に厳しくなり、暴力的なファウルを受けることもあるだろう。これらの事態に賢明に対処し、結果を出し続けることができるかどうか。また、一時的な成功に奢ることなく、謙虚に努力を積み重ねることができるかどうか。その先に、世界トップクラスのアタッカーへの道が開けてくる。

 ロドリゴにとって、ここからが本当の勝負となる。





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